
中古物件をセルフリノベ !未経験でも素敵に仕上がるDIY
物件を選ぶ際、『どこに住むか』『どんな物件に住むか』のどちらを優先するか、考えることがあります。
最近は職場や学校などの環境から初めに『どこに住むか』を決め、中古物件で購入費用を抑え、内装は自分好みにセルフリノベするのもトレンドの一つです。
そこでネット動画などでノウハウを勉強しながらDIYにチャレンジする方も多くなっています。
ただ、DIYの経験が無い方にとって「実際に費用がどれくらいかかるのか」「どこにお金をかけるべきなのか」といった予算的な心配と、「自分でもうまくできるのか?」「何から始めたらいいのか?」といった技術的不安の両方があるのも確かです。
このようなお悩みは、自己所有目的で物件を購入される方だけでなく、投資目的で物件を購入する「大家さん」にとっても同じことが言えるのではないでしょうか?
今回は中古アパート購入者IさんのセルフリノベをCODDがサポートさせていただき、DIY未経験者さんでもできる「壁面リフォーム」とその効果についてご紹介します。

≪ ブログでご紹介すること ≫
◆中古物件をセルフリノベするならペイントがオススメ
◆ペイントDIYに最適な材料と施工の方法
◆壁面リフォームがもたらす効果
≪今回のご相談者≫**********************
伊東ダイスケ様
(物件オーナーをされながら、俳優活動をされているそうです)
◎物件情報:神奈川県、1991年9月築1棟8戸
◎物件購入の決め手:自分自身が好きなエリアであったこと、立地、利回り
◎リフォームで叶えたいこと:一般的な内装を払拭して、若い女性の方も喜んで頂けるお部屋にしたい
中古物件をセルフリノベするならペイントがオススメ
伊東様は、投資用物件を首都圏の駅近で購入されました。
古い内装のままでは入居者がなかなか決まらず、リフォーム工事の見積もりを取られたそうですが、費用が予算内に収まらずセルフリノベすることを決められました。
ただ、DIY未経験の様にとっては、限られた予算内で何に費用をかけるべきか、本当に自分でもできるのか?といった不安があったとのことです。
高台の角部屋で日当たりも良い間取り。一見綺麗に見える室内ですが、近隣に賃貸物件も多くなかなか入居者が決まらないとのこと。
リフォーム業者からは床の張り替えを提案されたそうですが、床のセルフリノベは費用がかかり、施工の難易度も高いため、初心者さんにはオススメできません。
画像を拝見する限り床よりも壁の汚れが目につきます。
同じ条件の物件なら、内装が綺麗な方が選ばれやすいのはもちろんですが、完全にリフォームするのが難しい場合は他の物件と差別化したデザインでカバーするのもひとつの手です。
比較的費用が抑えられ、初心者の方でも簡単にセルフリノベできる方法なら、ペイントDIYがオススメ。
壁紙や木部などを取り替えずに補修することができ、同時にデザイン性を高めることもできるので、原状回復以上の効果が期待できます。
経年で色代わりした浴室のドアの化粧板も、ペイントすることで印象が変わります。
では、どんな材料を選べば良いでしょうか?
ペイントDIYに最適な材料と施工の方法
壁紙の上からペンキを塗るためには、専用の塗料を選ぶ必要があります。
というのも、壁紙の上から塗装することを想定していないペンキをビニールクロスに塗装すると、素材から染み出てくる成分によって壁面がずっとベタベタになってしまう恐れがあるからです。
今回伊東様におススメさせて頂いたペンキは、ターナー色彩Jカラーシリーズ。
壁紙の上からも直接塗ることができ、抗菌機能を備えた安全性の高い水性塗料で、乾燥時間が速く、においが少ないのも特徴です。
約200色のカラーバリエーションの中から、落ち着いた色合いでデザイン性の高いものをいくつかピックアップし、お好みの色を選んでいただきました。
壁面と浴室ドアは「藍鼠(あいねず)」、巾木などの木部には「灰汁色(あくいろ)」に決定。
色選びは種類が多いと迷いますが、CODDではスタッフがご希望を伺い、お部屋に合った塗料と色味を提案します。
そして、ペイントDIYを中心に提案したプランがこちらです。
ご希望があればCG作成サービスも利用できるのが嬉しいポイント。
ペイントというと塗料を塗る作業の方に意識が行きがちですが、実際に一番時間をかけて欲しいのは塗装前の養生(ようじょう)作業です。
塗装しない場所を汚さないためにも、広い範囲を覆っておく必要があります。
ペンキをこぼすような大きなアクシデントが無くても、なぜこんなところまで?と不思議に思うほど塗料の飛沫が飛んでいることがあるため、できるだけ広範囲をカバーにしておくことが大事と言えます。
また、マスカー(テープのついたビニールシート)のテープは粘着力が高いため、床の素材を剥がしてしまう恐れもあります。
マスキングテープの上にマスカーを重ねて貼るようにすると安心です。
次に下地の塗装をします。
壁紙や木部に汚れがある場合、そのまま塗装をすると汚れが表面に浸み出てくることも。それを防ぐためにはアクどめシーラーを先に塗装します。

浴室の扉のような表面に塗料が密着しにくい素材には、先にプライマーという下地を塗ることで綺麗に塗装することができます。
▲アイアンペイント マルチプライマー
金属類やプラスチックなどの素材に下塗りすることで、上塗り塗料の密着性を向上させます。
▲はじめてのDIYにワクワクされているオーナー様
下塗り材が十分に乾燥したら、いよいよ上塗り塗装です。
壁の塗装をする場合、右利きの方は左上から、左利きの方は右上から塗装をすると作業がしやすいです。
刷毛で縁を塗り、その後ローラーを使って広い面を塗装します。
約1㎡分塗装したら下へ移動して1㎡、また下へ1㎡というように、天井から下までを3回に分けて塗装すると塗りやすいです。
全体が塗装できたら充分に乾燥させ、同じ要領で全体を塗装して2度塗りで仕上げるとムラなく綺麗に仕上がります。
▲ペイントDIYをもっと詳しく知ることができる
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浴室のドアも壁と同様に2度塗りで仕上げます。
一度塗りの時に塗りムラが気になる場合がありますが、焦らず全体を薄く塗装してしっかり乾かしてから、上に色を塗り重ねることで綺麗に仕上げることができます。
平滑な面を塗る時は短毛のローラーを使うとより綺麗な仕上がりになります。
巾木などの木部の塗装は、木目に沿って刷毛で塗装します。
巾木以外の木部や古いスイッチカバーも同じ色で塗装して頂きましたが、全体に統一感を出しながら補修をすることができました。
塗装で隠せない補修(例えば木部など)は、シールタイプの壁紙を使って簡単に綺麗にすることもできます。
壁面収納がもたらす効果
賃貸物件に限らず日本の住宅は白い無難な壁が多いですが、たとえ小さな面積でも壁の色を変えるとお部屋の印象がガラリと変わります。
白一色の室内に変化が出ただけでなく、一般的な賃貸物件には無いデザインなので新生活が楽しみになりますね。
また木目調のクローゼット扉もお部屋の印象を決める要素の一つだということがわかるのではないでしょうか?
こういった場所に少し費用をかけることで、更にリフォーム効果は高くなります。
床や設備の交換ほど費用がかからず、初心者の方でも取り組みやすい壁面リフォームは、手軽で効果的な方法と言えますね。
デザイン性の高い物件は目に留まりやすく、このようなお部屋を選ばれる方は、きっとお部屋を綺麗に使用して下さることでしょう。
入居者された方自身もDIYにご興味を持って、自ら実践して下さる可能性もありますね。
まとめ
今回は中古物件を購入された大家さんがはじめてのセルフリノベをされた事例をもとに、壁面リフォームの方法と効果についてご紹介させて頂きました。
実際体験された伊東様のご感想がこちらです。
“CODD、GOOD!
ちょっとした工夫・DIYで、ここまでお部屋の印象を変えることができるとは思いませんでした。私はDIYは初めてで何もわかりませんでした。
CODDに『DIYでどんなお部屋にできるのか』のゴールを見据えながらのデザイン提案と、必要な材料一式のセットを用意してもらったことで、やっとDIYに挑戦することができました!
施工補助をして頂いた『建築学生レンタル』さんにも、施工の準備から細かい技術まで丁寧に教えてもらいました。とても感謝しています。ありがとうございました。
まだ空室の部屋が他にもあるので、自分でもできるようにDIYに挑戦していきたいと思います。入居者が決まったら、すぐご報告します!”
ペイントは初心者さんにも簡単なDIYですし、慣れてくれば1日でお部屋の壁全体を塗装することもできます。
壁の印象はお部屋の印象を決めると言っても過言ではありません。
リフォームに費用がかけられない方でも、まずはペイントや壁紙を使った壁面リフォームから試してみてはいかがでしょうか?
素敵になったお部屋は大家さんにとっても大事な資産となります。入居者の方にとっても特別なお部屋になることでしょう。
CODDでは賃貸物件に詳しい専門チームがお部屋のお悩みにお答えします。
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「部屋のサイズに合う本棚がほしい」「洗濯機の上に収納がほしい」など、お気軽にご相談ください。
【著者紹介】
DIYインテリアプロデューサー 長野 恵理(Eri Nagano) さん
お部屋をもっと自分好みにしたいけど、DIYってハードルが高そうだと感じていませんか?
かつての私がそうでした。やってみたい気持ちがあるのに、やり方の見当がつかないから不安になっていたんです。
でも基本さえわかって仕舞えば、未経験で不器用な私でもいろんな家具が作れるようになりました。
さらに自分の好きなアレンジを楽しめるのが、DIYの最大の魅力だと思います。
DIYの基本とアレンジの方法をお伝えしていきますので、ぜひ皆さんもチャレンジしてみて下さいね。
著書「はじめてのセルフリノベ」エクスナレッジ社